ゴーリストブログ

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会社選びの軸がわからなかった新卒が働いてみて思うこと(後半)

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こんにちは、レタスです。この春から社会人3年目になるデザイナーの人です。 
 

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前回の記事では私が大学時代から就職するに到るまでの経緯を書きました。
 
当時の人事部長ととある就活イベントで出会い、ベンチャーがどんなところかもわからないけれど、とりあえず呼んでくれた場所に行こうと思って入社しました。就活時代応募したのは5社、片手の指で収まってしまうようなゆるふわ就活をしていた人間ですが、一応社会人になり、そんな私でも会社に勤めてみて思ったことがあったので、今回はそれについて書こうと思います。
働いてみて自分はこう考えていたんだと発見することもありましたし、変わったこともあります。そして結構自分にがっかり(笑)したこともあります。
あくまでも私個人によるもので、性格や思考のタイプによって全く違うと思います。学生の時から起業してたり、将来やりたいことや目標がはっきり定まっている方もいらっしゃるので、そういう方にはあまり響かない内容かもしれません。モヤモヤしてる方向けのテキストです。
お付き合いいただける方のみ、眉唾つけて読んでみてください。
タイトルをこんな感じで「就活前のモヤモヤ→就職後」の形式で書いていこうと思います。
 

 

会社選びの基準がわからない →社会人になってもわからない。気になることを一つ出す

「会社選びの基準がわからなかった」って、弊社新卒入社メンバーからもよく聞く当時のお悩みベスト3に入ってるような気がします。基準がないから某大手求人メディアの大量の求人情報を見ても、どう絞り込んだらいいのか...みたいになって、右にも左にも動きようがないといった状況。
私も身に覚えがありますが、実はそれってそんなに悩むことでもないなと思うようになりました。

企業で働いてる社員全員がガッツリ基準や目標を定めて入社しているわけじゃないし(会社によります、強固な意志が求められるならそれも社風の一つでしょう)、「会社選びの軸がわからない、どうしよう」という気持ちは就活生に限ったものじゃないです。
悩む人は社会人になったって悩むし(だから就職エージェントやキャリアコンサルタントという職業があるのですね…)、人生の節目節目で状況は変わるので、その時々で最適と思える条件・場所に行けば良いのかなと考えるようになりました。

それはそれとして「会社選びどうしたらいいの問題」の手がかりを掴むことためにどうするか、できそうなことを一つ考えてみました。
「一つだけ譲れない条件」をあげてみるのはどうかなと思ってます。会社を選びには業界や職種、福利厚生、ご自身のスタンスなどいろんなキーワードがあげられると思いますが、とりあえず一つだけ。「この職種がいい」「この経験を積みたい」でもいいし、「自分の生活に月額○万以上は絶対必要」「○○系の社風はつらい」など、この条件がないとor逆にあると耐えられない!というアプローチでも良いかもしれないです。
私自身も就活時、選択肢や情報がありすぎて頭が追いつかなりましたが、一つだけでも言葉にできていると自分の安定感が違いました。いったん決めてみると次に進みやすいのかなと思います。

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自分は何に興味があるんだろう→ そういえば熱しやすく冷めやすい人間でした

これ、私が自分にガッカリすることのトップ3に入るんですけど笑、最近は自分の興味関心なんてものは疑うことにしています。詳しく言うと「自分の実際の行動が伴ってない興味関心」はあんまり信用していない。仕事にするほどではないと思ってます。
本当に興味があるならふんわりと「いいなあ〜」だけでなく、既に何かしら始めているか、始めるための具体的なアクションをしているはず。ググってみたりとか、自分が手に届く範囲で本を買うとか、ソフトをインストールして触ってみるとか。

就活時を振り返ってみると、自分の興味って何かな、あれかな、これかなと探してましたけど、案外周囲の影響で「自分もコレに興味ある」と思い込んでたことや、今思えば一時的な熱だったかも、と感じることが多々あります。
前回の記事でも少し書きましたけど、例えば農業。本当にクリエイティブ!すごい!と感動したことは事実です。紛れもない事実ですが、楽しかったと思えたのはあくまでもバイトで3ヶ月間限定という期限付きの条件でした。それが自分一人になったときでも実際に行動するのか?親の意見に遠慮したり、マニュアル免許取得無理や...と「やらない理由」を選んだ時点で違うんだと思います。そして農業やるなら土地を見つけ、経営もできないといけません。野菜作りたいだけなら家庭菜園の方が向いているのかもしれない(ベランダないからやりませんけど)。

興味や関心で職を決められる人って、自分の興味は?と考える前にすでに行動している人が多い気がします。少なくとも今まで接した、芸術学部の友達はそうでした。
自分が割と熱しやすく冷めやすいタイプだなと気づいてからは、自分がその友達や影響を受けた人と離れてしまった場合でも関心や熱意って持続するんだろうか、とちょっと立ち止まって考えるようにしています。

もちろん興味軸で仕事探しができないというわけではなく(全く興味ないことに8時間以上費やす毎日も当然辛い)、今は「少しでも興味がある領域」+「今の自分にとって習得が必要だ」と思えたものを選択しようかなと「興味×仕事」への考え方を更新しました。
もし前者が薄れていっても、後者の「必要」という条件が仕事に対する気持ちが離れるのを繋ぎ止めてくれるし、必要と意識できることなら実際の行動に結び付けることも容易です。

ちなみに私は入社前、エンジニア職にも興味がありました。私の代は3ヶ月の技術研修があったので、もしコードがかけるようになったらラッキー!と楽観的だったんですがとんでもなかったです...。Javaの型に沿って○○をするためのロジックを組み、コードに落とし込むのが本当に向いてないんだなとわかりました。ロジック考えるたびに頭が爆発しそうでした。不慣れさという点を除いてもほんとにつらかった...。逆に最終課題の画面構成を考えることは割とすんなりいけたので、興味と適性は本当に別物だと実感したのでした。直接エントリーしてみるのも良いけれど、興味があるならいったんお試ししてみたらいいんじゃないかな。それが面白くてどんどんのめりこむようなら勘は当たっていて、前に進めばいいですし。行動してからわかることがたくさんあります。  

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自分のやりたいことってなんだろう→ やってみてから出てくる場合もある

自分のやりたいことって何でしょう...。はっきり定まっている人もいれば、改めて質問されたり、言葉にしようとすると戸惑う人もいると思います。こういうことだっけ?とか、なんとなーく、こんな方向性かも?とか。もやもやっと大枠しかない、あるいは大枠すら見えていない状態かもしれません。
私自身も就活時はデザイナーにこだわっていたわけでもなく、漠然とつくることに関われたらいいなと思っていたくらいでした。
あんまりやりたいことも明確じゃなかったので、せめて入社したらやる仕事を聞いて具体的にイメージしておこうと思いました。実は入社前、当時のデザイン部リーダーとお会いする機会を設けてもらっていたんです。
「デザイン部って普段の仕事はどういうことをやってるんですか?」
「...うーんウェブからサービスから、紙までなんでもやりますねえ笑」
という答えをもらい、全然回答になってないじゃんと思ったのを覚えています。

でも、その曖昧さはある意味私にとってラッキーなものになりました。
新卒で入って、現在(丸2年+2ヶ月)までの間にたくさんのトライする機会をいただきました。どれも規模は小さいですけど、いろんな形のアウトプットをする経験をもらいました。それは例えばこんなことです。

<Webページ>
・新卒サイト作成
・自社ホームページのリニューアル
・自社プロダクトのランディングページ作成
<グラフィック>
・バナー/アイキャッチ作り
・イベント出展時のポスター、フライヤー、ノベルティ作成
・名刺のリニューアル
<プロダクト(PCで使う業務用ツール)の画面作成>
・既存プロダクトの一部改善
・新規プロダクトの画面をゼロから作成〜デザインまで
ディレクション的役割、挑戦中>
・(担当した新規サービスに関して、)プロダクトの方針を考える
・開発側と営業側両方の声を調整していく
・現在の問題点を軌道修正する、開発の優先順位をつけるなど

「うーん、なんでもやりますねえ」は本当でした。
弊社デザインチームは社内を横断的にまたぐので、職種柄ルーティンワークがほぼありません。そのため毎回全然違うタスクが振られ、毎回初めての作業ということが多かったです。
クオリティや反省などはいったんさておき、とりあえず目の前に現れたものを倒すスタイルでやってきた私。種類問わず幅広く触ってみることで「これは難しいけど楽しい」「これは苦じゃない、サクサクできる」「これはどれだけ時間をかけてもなぜか他の人の半分もできない」などタスクとの相性も徐々に発見しました。

漠然とした気持ちで入社した私ですが、いろいろ触ってみたことで次に進む手がかりを発掘できた気がします。
入社当初、ウェブサイトを制作していた時期はデザイン×コードが書ける技術を持ったタイプのデザイナーになりたいと思ったり、でもその後、他のタスクも担当してみて、現在ではUX(ユーザーの体験設計)やディレクションの方面に進みたいという気持ちが強くなりました。まずやってみることで次にやりたいことなんていくらでも引き出されるんだなあという感じです。
実際のところUXは全然ナレッジが足りず、まだ取り組めていませんけど、これが設計できないと使われるサービスにならないことを痛感しています。上記でも書きましたがまさに「実際やっていること」で「自分にとって必要」軸が現れました。だから次向き合う領域はこちらと定めています。
元々将来のビジョンを立てるのは不得意な人間なので(明後日くらいしか見えない)、一つずつ掴んだヒントを「次にやること」として設定してます。完全に山登りでなく川下りのキャリア形成型ですね。

個人的には「やりたい」「Want」といった欲の意志表示って、ものすごい苦手です。自分の意思なんてそんなはっきりしたものなんだろうか?ってヤドカリみたいに引っ込めちゃうこともあります。
弊社でも「何がしたい?どうしたい?」とよく聞かれますが、私の場合はその質問に答えるとき、自分にとって必要だと認識したことを「やりたいこと」という言葉にすり替えて話すようにしています。今後やりたいことなんて状況や考え方によっていくらでも変わるし、まあいったんこれでいっかと構えるようになりました。 

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たまに閉じこもっちゃう程度には根暗でビビり 
 
 
 
就活時は「人の雰囲気が合うところがいい」「とりあえずつくることに関わる」以外決まっていないスーパーふんわり野郎でしたが、実際働いてみると変わってくるもんだなと思っている今日この頃です。仕事をする中で少しずつ解像度が上がるのかもしれません。
就活時と現在と比較して、なんだか思わぬところに進んでいたんだなあという感じです。環境と仕事の役割が徐々に次の目標を変えるんだと思います。
 

レタスでした。